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2011年1月29日 (土)

台本は『杖』

まっきぃですpenguin

『ラブ&ピーチ』、順調に稽古が進んでいます。

・・・たぶんbearing

ただ今、役者は「台本を手放す」ということに、必死に抵抗しています。

演出「もうそろそろ、台本、はなそっか」

役者「さっきのだめ出しを確認しながら・・・もう一回は・・・」(苦笑)

暗記力の衰えを感じながら、ふと、私が舞台監督の勉強をしていた時の稽古場を思い出しました。

7~8年前。私は仙台に住んでいました。

ちょうど『せんだい演劇工房10BOX』という、公共の演劇練習施設がオープンし、『舞台技術講座』というものに参加しました。

それは、50人ほどの受講生を、基礎講義後に、3つの仮想劇団に分け、稽古から上演までをやってみる!という、長期間・長時間のものでした(10BOXは、24時間使用が可能だったのです。今はどうかな?)。

各劇団に集まったのは、演劇初心者や、経験者でも、その部門は初めてという人が大半で、私は舞台監督をやっていました。

舞台監督なので、役者の演技指導はしないのですが、演出家が何日間か不在だった時に、演出代行を務めました。演出家の注文は「僕がいない間に、台本を放せるようにしてください」

役者4人中、2人は初舞台。まさに台本にしがみついている状態でした。

演出がもうそろそろ台本を手放してほしいという時期だというのは、スタッフ側から見るとよくわかることで、演出代行初日、「今日は、台本を放しましょう。『役』としてその場にいるならば、台詞以外のことを話してもいいし、ストーリー通りにいかなくてもいいです。役者が『役』でいる以上、失敗はありません!」

半ば無理矢理稽古を始めました。こういう時だけは強気の舞台監督を演じるんですcoldsweats01

その時の台本は現代狂言で、地主と、地主をだます奴ら3人が出てきます。

最初は順調に進んだのですが、途中で地主さんが台詞を忘れ、完全に真っ白になってしまいました。

「そのまま続けて!」

と指示しても、もうどうにもならない。共演者すらフォローできない。

見かねた舞台美術スタッフが「まっきぃ、もう、止めよう」と小声で言ってきたのを「待って!」と制し、状況を見ていました。

今思うと、鬼ですね(苦笑)

その後、稽古がどうなったかはあまり思えていないのですが、稽古の終わりに、劇団最年長の役者さんが、

「台本は『杖』。杖を使っていると、それが無いと歩けないと思ってしまう。手放す勇気が無くなる。でも今日、杖を放してみたら、転んだり躓いたけれど、ちゃんと歩けた。まっきぃが言いたかったことはそういうことだよ。」

と、うまくまとめて下さいました。

そして、その言葉・・・『台本は杖』・・・が、今まさに私に向けられています。

明日こそ、手放さないとなあcoldsweats01

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